秘密結社ゼディス

ゲーム「The Elder Scrolls V : Skyrim」の世界を土台にして創作した、
独自設定の創作小話を連載しています。
多量のMod導入環境が舞台のため、
ロアフレンドリーではないことをご承知の上で御覧ください。

※只今移設作業中

Ep09

Episode09-ライラックは9度死ぬ 05

翌日。

「昨日の火事、見た? 西の、ゴールデングロウ農園だっけ? あの小島の」

「見た見た」

「あれ、盗賊ギルドの放火らしいのよ…」

「え、本当に? あそこ傭兵がいっぱいうろうろしてたじゃない」

「それを出し抜いたってことみたい。怖いわね…」

リフテンの街ではすっかり、昨日の火事が話題になっていた。
当然、その話は、この人の耳にも入っている。


9-5-1


メイビン「…フン、やっと手をつけましたか」

宿屋兼酒場、ビー・アンド・バルブの、彼女専用に用意された席で、自身の最高傑作であるブラックブライア・プライベートリザーブを飲みながら、呟く。





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Episode09-ライラックは9度死ぬ 04

9-4-1


ライラックアリンゴスさんは、九尾きゅうびの狐、って知ってますか」

それなりに本を読む方であるアリンゴスでも、あまり聞いたことのない言葉だった。

ライラックアカヴィリの伝説に、長い年月を重ねて魔力を蓄えて、尻尾を増やす狐のお話があるんです」

ライラックは少し自慢げにしながら話を続ける。

ライラック「詳しいお話は私も知らないのですけど、9本の尻尾はその中でも一番魔力を集めた証だった、って言われてます」

アリンゴス「ふむ。だが、それとお前と何の関係があるのだ」

アリンゴスはライラックの後ろの尻尾に目を向ける。
彼女の尻尾は、数えるまでもなく1本きりだ。
しかし、ライラックは変なことを言い出した。





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Episode09-ライラックは9度死ぬ 03

蜂の巣が燃える騒動が起きているその最中。
素直に帰ったはずライラックは、屋敷につながる下水道の中に入り込んでいた。
ここが、ヴェックスが調べた侵入ルートだった。


9-3-1


ライラック「燃やすためのたいまつをわざわざ用意してあるとか親切なのです」

自身で火をつけられるタイミングなどなかったはず。
しかし、その手のたいまつは農園の明かりとして使われていたものであり、実際に蜂の巣を燃やすのに使われたものだ。

少し進むと、ライラックはあまり嬉しくない気配を感じ取った。

ライラック「うげ…」

スキーヴァーだ。
犬ほどもあるドブネズミ。
人を襲う上に、面倒な病気を持っていることも少なくない害獣だ。
だが、正直なところ大した敵ではない。群れると厄介だというくらい。





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Episode09-ライラックは9度死ぬ 02

リフテンの街の賑わいを東に眺める、ホンリッヒ湖の小島。
問題のゴールデングロウ農園は、確かに傭兵達がうろついていて、物々しい雰囲気に包まれている…
かと思いきや、そうでもなかった。

先程から、とぽん、と小さい音が何度か湖面に響いている。

「…っち、またかよ」


9-2-1


傭兵の1人が、釣りをしている。
そこに、もう1人傭兵がやってきて声をかけた。

傭兵A「今日はまともに食えそうなもん釣ってくれるんだろうな… って、まだ何もなしかよ」

傭兵B「うっせえな、さっきからの影は見えるんだ。あいつが素直にかかってくれりゃあ…」

不満げに返す釣り人の傭兵。
彼の腕前はさっぱりなようだった。





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Episode09-ライラックは9度死ぬ 01

スカイリムの南部には大きな湖が2つある。
西のイリナルタ湖、東のホンリッヒ湖。

厳しい気候で敬遠されがちなスカイリムだが、それを補って余りある魅力がここにはある。
どちらも景観は素晴らしく、甲乙つけがたい美しさ。
大半の市民にとって、湖畔に家を持つというのは夢でもあった。

だが…ホンリッヒ湖の東端には、悪名高い都市がある。
スカイリム9要塞のひとつ、リフテン


9-1-1


水路が整備された水の都。 多数の商人が行き来し、活気のある市場。
繁盛している酒場。
地方都市としては景気のいいほうだろう。

それだけなら、悪く言われることはない。
このリフテンが、他の要塞と明確に違う点をひとつ挙げるなら、皆は決まってこう言うだろう。
ここは、盗賊ギルドの本拠地だ、と。





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