秘密結社ゼディス

ゲーム「The Elder Scrolls V : Skyrim」の世界を土台にして創作した、
独自設定の創作小話を連載しています。
多量のMod導入環境が舞台のため、
ロアフレンドリーではないことをご承知の上で御覧ください。

Episode07-お前と甘い焼菓子の事を聞いた 05

トラブルはあったが、かんから焼き、いやセリンが到着したゼディスは明るい雰囲気になっていた。
ウェズの発案が功を奏したのだろう。
フィアは彼女の隠れた実力に改めて驚いていた。


7-5-1


テティス「無事に戻ってこられて何よりです」

女性「よくぞ戻りました。我が戦士ならば当然ですね。それはともかく、なにやら焼き菓子の中身が違うものがあるようですが……これは何でしょう」

袋の中から一個手に取った女性――フィアはまだ、何者なのか知らないのだが――がセリンに聞く。

セリン「その中身はカスタードクリームです。卵と砂糖を用いて甘く仕上げたものと理解して頂ければ」

女性「なるほど、それは美味しそうです。3つほど受け取りましょう。大儀でした」

気に入ったらしく、同じものを3つ手にとって彼女は離れていった。
そのまま入り口へと向かう。外で食べるようだ。





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Episode07-お前と甘い焼菓子の事を聞いた 04

7-4-1


オタマは全速力でファルクリースの東の門まで走ってきて、一息ついた。
このまま怪しい反応のところまで直行してもよかったのだが、相手が特に動く様子はない。
だいぶ近づいてきたから、実際に会って会話するくらいはできるだろう。

オタマ「それにしても、結構なマジカの量ね……」

その異質さにばかり気を取られていたが、マジカの総量でもかなりのものだ。
優位にあると思われるオタマでも油断していい相手ではない。

オタマ「さて、どんなヤツだろう……ん!?」

動きがあった。
その異様なマジカの動きに戦慄しながら、オタマは再び駆け出す。

オタマ「なんでそんな魔法を詠唱してるの!?」

対象が使おうとしているのは、シールド魔法だった。
そいつの周りに、敵らしき存在もいないのに。





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Episode07-お前と甘い焼菓子の事を聞いた 03

デッドマンズ・ドリンクは宿屋ではあるが、スカイリムではよくあるタイプのものだった。
要するに、食事処・酒場としても営業している店舗だ。

流れでここまで監視しながら着いてきた2人だが、セリンが食事をするつもりだと見るとさすがに気は緩む。
それに、この男はオタマの感知範囲内から出るのは一筋縄では行かないことを知っている。
トイレに立ったついでに姿をくらませるなどという芸当はできないのだ。

セリン「羊のソテーとベイクドポテトをもらえるかな」

先に席についたセリンは注文を済ませてしまった。
ここで何も食べないのも不自然だろう。


7-3-1


オタマこりゃあ持久戦かな……あ、女将さん、スローターフィッシュ頂戴」

スクヨ「スジャンマある? ないか、じゃ、エールでいいわ」





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